ミセスアベ ノット アンダーコントロール
ミセスアベ ノット アンダーコントロール
設置する?忖度規制委員会
「改竄」を「書き換え」と言う見苦しさ
「隠蔽」を「調査中」と言う見苦しさ
懸命な責任転嫁の見苦しさ
「シェイプ・オブ・ウォーター」(公開中)
先日、第90回アカデミー賞が発表された
というわけでこの作品、栄えある作品賞に輝いた映画である
イライザは、幼い頃に声帯を失い、声を出せなかった
彼女は、政府の研究所で清掃婦として働いていたが、ある日、研究所に運び込まれた不思議な生き物に出会う
アマゾンで捕獲されたその生き物は、イライザの手話を理解し、二人は次第に意思を通わせるようになる
しかし、その生き物を生体解剖することが決まり、イライザは彼を逃がすことを決意する
そして・・・
米ソが激しく対立し、また、人種差別が激しかった1960年代のボルチモアが舞台
差別や偏見の中、障害をもつイライザが自分の気持ちに正直に生きようとするひたむきな姿勢が胸を打つ
「美女と野獣」の大人版といううがった見方もできるが、ハリウッド的なおとぎ話を期待すると見事に裏切られる(良い意味で)
一見の価値ありの映画である
ところで、昨年は作品賞発表で史上最大の大チョンボをやらかしたアカデミー賞だが、
今年も昨年と同じウォーレンベイティとフェイダナウェイにプレゼンターをやらせるところはさすがである
ウォーレンの「みなさんにまた会えて光栄です」というコメントも
いいね!
「あなたの旅立ち、綴ります」(公開中)
3月に入って会社説明会が解禁になり、就職活動も本格化とのこと
というわけでこの作品、就活ではなく風変わりな終活を描いたコメディ映画である
かつてビジネスで成功した老婦人のハリエットは孤独であった
ある日、新聞の訃報記事に目がとまり、生前に自分の訃報記事を作成しておこうと思い立つ
ハリエットから依頼を受けた新聞記者のアンは取材を始めるが、ハリエットのことを良く言う人間はひとりもいなかった
素っ気ない訃報記事を渡されたハリエットはアンを責めるが、アンから「あなたのこれまでの生き方が悪い」と反論される
そこでハリエットは、
①家族や友人に愛される
②同僚から尊敬される
③誰かの人生に影響を与える
④人々の記憶に残る特別なもの
という最高のお悔やみ記事に欠かせない4条件を掲げて、それをクリアするため精力的に動き出す
そしてついに・・・
シャーリーマクレーン圧巻の演技である
ハリエットという特異なキャラクターを非常に魅力的な人物に仕上げている
アマンダセイフライドも屈託を抱えるアンという役を見事に演じている
脇役も過不足なく、それぞれが良い味を出していて物語に厚みを加えている
予想通りの展開と結末なのだが、良い意味で映画らしい映画である
「あなたの旅立ち、綴ります」という陳腐な邦題よりも、ダブルミーニングをにおわせる原題の「The Last Word」のままの方が個人的には良かったと思う
ともあれ、いろいろな旅立ちの季節である春にふさわしい、ラストシーンが清々しい佳作である
おすすめ!
ところで、アマンダセイフライドの出世作「マンマ・ミーア!」の続編が今年の夏に公開されるとのこと
お気に入りの作品だけに期待も大きいが不安も大きい
特にピアースブロスナンの歌唱力が・・・