金曜シネマ倶楽部(週末、「交渉人」(1998年)が観たくなる1本)

「シェーン」(1953年)

 

アメリカで銃規制の運動が盛んになっているらしい

 

というわけで、なんとなく久しぶりに観たくなったこの作品

 

入植者のジョーは、先にその土地を支配していたライカー一味から嫌がらせを受けていた
そこへシェーンという流れ者のガンマンが通りかかる
ジョーも息子ジョーイも妻マリアンもシェーンを気に入り、シェーンはジョー親子の農園で働くことなる
しかし、ライカー一味の暴力は激化し、ついには外の町から殺し屋を呼び寄せる
ついにジョーの入植者仲間の一人が殺され、シェーンが立ち上がる
そして・・・

 

なるほど、保安官がいない町では自衛のための武器も必要だったのかもしれないが
60年以上も前の映画ながら、一応、銃に対して抑制的なメッセージも盛り込まれている
ガンマンの自分は時代遅れであることを自覚して町を去って行くシェーンに対し
「シェーン、カムバック」とジョーイが叫ぶラストシーンはあまりにも有名
また、「去って行くシェーンは、馬上で既に死んでいたのではないか」という論争があることもそこそこ有名
本作は名作との評価もあるが
「入植者のジョーも開拓者のライカーも『ここは自分の土地だ!』とか言ってるけど、そもそも先住民の土地だったんじゃないの?」
と思うと、現代では受け入れられない人も多いのではなかろうか?
40年ぶりに観ると、小学生の時には気づかなかったことをいろいろ発見することができる映画である

 

まぁ、時代遅れの者はひっそりと去って行くのが美学だね
セクハラ感覚が時代遅れの人も、もう少しひっそりとね

2018年4月20日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、「大統領の陰謀」が観たくなる1本)

「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」(公開中)

 

無いと言っていた書類が次々と出てくるねぇ

 

というわけでこの作品、ベトナム戦争に関する機密文書を巡る実話を映画化したものである

 

泥沼化するベトナム戦争に対する国民の反戦感情が高まる中、政府が作成した戦争に関する機密文書の一部がニューヨークタイムズ紙に掲載された
ニクソン政府から記事の差し止め請求をされたニューヨークタイムズ紙を出し抜き
全国紙への転換を目指すワシントンポスト社は、独自に機密文書の全部を入手する
それは歴代大統領が国民を欺いてベトナム戦争を続けていたことを示す詳細な記録だった
政府の圧力に屈するか?それとも報道の自由を貫くのか?
ワシントンポスト紙の女性発行人キャサリンが下した結論は・・・

 

メリルストリープとトムハンクスという超豪華なキャスト、そして監督はスティーブンスピルバーグという話題作である
「トランプ政権下の今、作らなければならない映画」ということで製作されたらしい
(スピルバーグが不得手な)人間ドラマの部分はイマイチだが、ストーリー展開の巧さはさすがスピルバーグという感じ
報道の自由の重要さを再認識させてくれる佳作である
発言のレベルの低さを棚に上げて「日本の新聞はレベルが低い」とのたまう大臣を抱える安倍政権下の日本でも
おすすめ!
である

 

それにしても、自衛隊日報だの、裁量労働データだの、年金データ漏洩だの、財務省文書改竄だの、デタラメにもほどがある
一国の首相が特定の個人や特定の新聞社を公然と批判する言動も、恐ろしいったらありゃしない
首相の言い回しを借りるなら
「民主党政権ではできなかったことを、安倍政権ではやっているんです!」
ということかな
(イヤミも通じないんだろうなぁ)

2018年4月6日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、ゆで卵を食べたくなるかもしれない1本)

「シェイプ・オブ・ウォーター」(公開中)

 

先日、第90回アカデミー賞が発表された

というわけでこの作品、栄えある作品賞に輝いた映画である

イライザは、幼い頃に声帯を失い、声を出せなかった
彼女は、政府の研究所で清掃婦として働いていたが、ある日、研究所に運び込まれた不思議な生き物に出会う
アマゾンで捕獲されたその生き物は、イライザの手話を理解し、二人は次第に意思を通わせるようになる
しかし、その生き物を生体解剖することが決まり、イライザは彼を逃がすことを決意する
そして・・・

 

米ソが激しく対立し、また、人種差別が激しかった1960年代のボルチモアが舞台
差別や偏見の中、障害をもつイライザが自分の気持ちに正直に生きようとするひたむきな姿勢が胸を打つ
「美女と野獣」の大人版といううがった見方もできるが、ハリウッド的なおとぎ話を期待すると見事に裏切られる(良い意味で)

一見の価値ありの映画である

 

ところで、昨年は作品賞発表で史上最大の大チョンボをやらかしたアカデミー賞だが、
今年も昨年と同じウォーレンベイティとフェイダナウェイにプレゼンターをやらせるところはさすがである
ウォーレンの「みなさんにまた会えて光栄です」というコメントも

いいね!

2018年3月9日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(デビュー作の「ハリーの災難」が観たくなる1本)

「あなたの旅立ち、綴ります」(公開中)

 

3月に入って会社説明会が解禁になり、就職活動も本格化とのこと

というわけでこの作品、就活ではなく風変わりな終活を描いたコメディ映画である

 

かつてビジネスで成功した老婦人のハリエットは孤独であった
ある日、新聞の訃報記事に目がとまり、生前に自分の訃報記事を作成しておこうと思い立つ
ハリエットから依頼を受けた新聞記者のアンは取材を始めるが、ハリエットのことを良く言う人間はひとりもいなかった
素っ気ない訃報記事を渡されたハリエットはアンを責めるが、アンから「あなたのこれまでの生き方が悪い」と反論される
そこでハリエットは、
①家族や友人に愛される
②同僚から尊敬される
③誰かの人生に影響を与える
④人々の記憶に残る特別なもの
という最高のお悔やみ記事に欠かせない4条件を掲げて、それをクリアするため精力的に動き出す
そしてついに・・・

 

シャーリーマクレーン圧巻の演技である
ハリエットという特異なキャラクターを非常に魅力的な人物に仕上げている
アマンダセイフライドも屈託を抱えるアンという役を見事に演じている
脇役も過不足なく、それぞれが良い味を出していて物語に厚みを加えている
予想通りの展開と結末なのだが、良い意味で映画らしい映画である

「あなたの旅立ち、綴ります」という陳腐な邦題よりも、ダブルミーニングをにおわせる原題の「The Last Word」のままの方が個人的には良かったと思う
ともあれ、いろいろな旅立ちの季節である春にふさわしい、ラストシーンが清々しい佳作である

おすすめ!

ところで、アマンダセイフライドの出世作「マンマ・ミーア!」の続編が今年の夏に公開されるとのこと
お気に入りの作品だけに期待も大きいが不安も大きい
特にピアースブロスナンの歌唱力が・・・

2018年3月2日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(久しぶりに行ってみる?サーカス)

「グレイテスト・ショーマン」(公開中)

 

現代の「地上最大のショー」のひとつ、冬季オリンピックも明後日で閉幕

 

というわけでこの作品、19世紀のアメリカで「地上最大のショー」というサーカスを設立した人物を描くミュージカル映画である

 

仕立屋の息子で貧しかったP.T.バーナムは、裕福な家に育った幼なじみの妻チャリティを幸せにするため、ユニークな人間を集めたショーを企画し、大成功を収める
しかし、あまりにも奇抜な内容だったため周囲からの反発も大きく、「ペテン師」扱いされたりもした
バーナムは、世間から一流の興行師と認められたいと躍起になり、自分のショーを相棒のフィリップに任せ、全財産をかけてオペラ歌手の全米ツアーを敢行するが・・・

 

実在の人物がモデルになっているという
ヒュージャックマン、ザックエフロンといった歌って踊れる俳優が
「これでもか!」というほど芸達者な演技を見せる
しかし、個人的にはなんとなく物足りなく感じてしまった
ストーリーは「ミュージカル映画の定石どおり」といった感じで平板な印象
楽曲も個人的にはあまり好みではなかった
「ラ・ラ・ランド」の楽曲チームが作っているそうだが、そう言えば「ラ・ラ・ランド」も個人的には響かなかったなぁ
(まあ、好みの問題だから仕方がないけど)
「もっと面白く作れたんじゃないかなぁ、もったいない」
と勝手に思ってしまった、そんな映画である
(でも、インターネットのレビューなどを見ると、結構高評価なんだよね)

 

ところで、最後に見たサーカスは、小学生の時にシーズンオフの後楽園球場でやっていたキグレ大サーカスで、40年以上も昔である
シルク・ドゥ・ソレイユ(和訳は「太陽のサーカス」)でも見に行ってみようかな?

2018年2月23日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、「1974年版」が観たくなる1本)

「オリエント急行殺人事件」(公開中)

 

先日の大雪で、福井県では通行止めでたくさんの人が何十時間も車内に閉じ込められたとのこと

 

というわけでこの映画、雪で立ち往生した列車内で発生した殺人事件を描く物語

 

探偵のエルキュールポアロは、オリエント急行の車内で発生した殺人事件に遭遇する
多数の刺し傷、あまりにも多い遺留品、そして容疑者たちのちぐはぐな証言などがポアロの灰色の脳細胞を悩ませる
そして最後にポアロがたどりついた事件の真相とは・・・

 

本作は「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」と並ぶ、アガサクリスティのあまりにも有名な代表作
そしてあまりにも奇抜なオチであるがゆえに、一読(一見)したら結末を忘れることはないという特殊な作品でもある
おそらく本作の観客のうち、結末を知らない人は1割にも満たないのではないだろうか?
(本作の結末を知らない人は、およそミステリーに興味がない人だろうから、そもそもこの映画を観に行こうとは思わないに違いない)
すなわち、ほぼ全員が結末を知っているという状態で、観客の鑑賞に堪えうるクオリティを提供しなければならないという、特殊な映画といえる
この特殊性ゆえ、1974年に作られた「オリエント急行殺人事件」は、イングリッドバーグマン、ローレンバコール、ショーンコネリー、アンソニーパーキンスといったオールスターキャストの豪華な俳優陣て制作されている
本作も、ケネスブラナー、ミシェルファイファー、ウイレムデフォー、ジュディデンチ、、ジョニーデップと1974年版にも劣らない豪華な俳優陣で望んでいるのだが、いかんせん作品全体の印象が暗いため、1974年版のような華やかさを感じない
個人的には1974年版の方が好きである

 

誰もが結末を知っている「オリエント急行殺人事件」を、なぜ今、わざわざリメイクしたのだろうか?
そっちの真相の方が知りたい

2018年2月16日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita