金曜シネマ倶楽部(本格ミステリー登場)

「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」(公開中)


「ダヴィンチ・コード」シリーズの第4作「インフェルノ」出版の際、翻訳者たちは地下室に2ヶ月間閉じ込められていたという

というわけで、その出版秘話に基づいて作られた作品

世界的ベストセラー「デダリュス」の完結編を世界同時発売するために
9カ国の翻訳者が集められた
小説の外部流出を防ぐため、すべての通信機器を没収されて地下室に1か月間完全隔離された状態で翻訳作業を強いられる9人
毎日20ページずつしか渡されない原作
しかし、出版社のオーナーの携帯電話に「冒頭10ページを流出させた。金を払わなければ次の100ページも公開する。」という脅迫メールが届く
果たして犯人は誰なのか?そして、犯人はどうやって原作を手に入れたのか?

ミステリー映画の紹介はネタバレしてはいけないので難しい
本格的な謎解きミステリーであり、「完全隔離」という点では
アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」を想起させる
プロットがきちんと組み立てられていて、本格ミステリーとしての完成度は高い
ただ、謎解きが主題なので登場人物の描き方が単調になってしまうことは否めない
いやいやそこまでは求め過ぎか?
ミステリー好きの人にはおすすめである

ところで、半年くらい前から今野敏の警察小説にはまっている
本格ミステリーも良いが、人間ドラマ主体のミステリーの方が心地良く感じるようになったのは年齢のせいかな?

2020年1月31日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(舞台版と比べにゃいでね)

「キャッツ」(本日公開)


野良猫に出会うことが街道旅の楽しみのひとつ

というわけで、野良猫が主役のこの作品

ロンドンの片隅のゴミ捨て場に捨てられた子猫のヴィクトリア
そこにはいろいろな猫たちが集まっていた
そして、天上に昇る1匹の猫を選ぶという1年に1度の舞踏会が始まろうとしていた・・・

有名なミュージカル「キャッツ」の映画化である
大ヒットミュージカルの映画化は、簡単に10本くらいの作品名を挙げることができるくらいハリウッドの「常套手段」である
しかし、「キャッツ」は人間が猫を演じ、特別なストーリーも無いという特殊な作品なので、映画化には難点があったのかもしれない
そこをあえて、「今、映画化した」という意欲は評価しよう
舞台版と違って、ヴィクトリアを軸にストーリーを進めるという点も良い
ところが、肝心の映像は・・・
唯一、鉄道猫のシーンはタップも含めて「映画ならでは!」の映像を楽しめたが、やはり映画化は難しかったのかもしれない

興行的にも厳しい作品になりそうである
別にお金には執着しないかな?
「猫に小判」って言うでしょ

2020年1月24日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(懐古調はどの国も同じ)

「フォードVSフェラーリ」(公開中)


先日、アカデミー賞のノミネート発表があった

というわけで、作品賞にノミネートされているこの作品

1960年代、大衆車を大量生産するフォード社は、買収劇でコケにされたフェラーリ社を打倒すべく、ルマン24の優勝を目指す
米国人唯一のルマン優勝ドライバーのシェルビーと、エンジニアであり名ドライバーのマイルズの挑戦が始まる・・・

古き良きアメリカを懐かしみたい米国人のための映画
レーシングカーが疾走するシーンは迫力満点だが
いかんせん人間ドラマが弱く、主演のマットデイモンとクリスチャンベイルの二人がアカデミー主演男優賞争いに絡むかという前評判も、蓋を開けてみればどちらもノミネートされずというのは、そのあたりが原因か
ともあれ、観るなら映画館の大スクリーンでどうぞ

ところであの騒動の映画化のタイトルは
「ゴーンVSニッサン」
らしいよ
(ウソ)

2020年1月17日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(正月映画の決定版)

「男はつらいよ お帰り寅さん」(公開中)

長い付き合いなので放っておけないということがままある

(最近、このパターンばっかりだなぁ)

というわけで、「男はつらいよ」の最新作というので観てきた

寅次郎の甥の満男も今や中年の男やもめ

ある日、初恋の相手だった泉と再会する

悩み多き満男は、事あるごとに寅次郎のことを思い出し・・・

1969年に第1作が公開されて50周年で、本作は特別編も含めて50作目の記念作品ということらしい

初めて映画館で観たのは第40作の「寅次郎サラダ記念日」(1988年)で、在学中の母校が舞台の作品だった

それより古い作品はビデオでしか見たことがなかったのだが、今回の新作は過去の名場面が随所に挿入されていて、映画館の大きなスクリーンで若い頃の寅さんを観ることができ、あらためて主演の渥美清氏が稀代の喜劇役者だったことを痛感させられた

その渥美氏が亡くなって自然消滅していた本シリーズだったが、今回きちんと終結させることが出来たということなのだろう

「年末年始は寅さん映画を観る」という風習が、昭和には確実に存在したのだ

そんな感慨にひたることができる作品である

お帰り寅さん

そして

本当にさようなら寅さん

2020年1月10日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita