金曜シネマ倶楽部(陪審制は怖い?)

「陪審員2番」(2024年)


クリントイーストウッド監督の最新作

というわけで、U-NEXTで配信中のこの作品

殺人事件の陪審員に選ばれたジャスティン・ケンプ
彼には流産をしたことがある臨月の妻がいて、評議もあっさり終わらせて妻に寄り添いたいと考えていた
ところが、その殺人事件は・・・

名作「十二人の怒れる男」の現代版かと思いきや、さにあらず
物語が進むにつれて、緊張感が高まっていく
「自分だったらどうするか」
「正義とは何か」
イーストウッドにしては珍しく(失礼!)
考えさせられる映画となっている
おすすめ!
そして、あなたならどうする?

2025年1月17日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(お客様の中に飛行機を操縦できる方はいませんか?)

「フライングハイ」(1980年)


今週、ジムエイブラハムズが亡くなった

というわけで、同人がザッカ―兄弟と初めてメガホンをとったこの作品

恋人のエレインとの仲がうまくいかなくなっていたテッドは、彼女が客室乗務員を務める飛行機に搭乗する
ところが、機内で食中毒が発生し、機長も副機長もダウンしていまい・・・

映画のパロディやブラックジョーク満載のコメディ映画である
アメリカ人しか分からないようなネタもあり、半分も理解できないかもしれない
(ましてや44年も前の映画だし)
ナンセンス、シュール、くだらない、ばかばかしい
それが面白い!
あれ?以前「がんばれ!!タブチくん!!」のときも同じことを書いたな
要するにこの手の映画が大好きなのだ!
この作品のあと、「トップ・シークレット」「裸の銃を持つ男」「ホット・ショット」などのどうしようもない映画を次々と生み出し
その都度、楽しませてもらった

ありがとうジム
故人のご冥福をお祈りします

2024年11月29日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(國村隼がうまい)

「碁盤斬り」(2024年)


「ジョーカー2」が公開2週目でデジタル配信になるほどの不入りだという

というわけで、こちらも今年5月封切りで先月配信になった作品

浪人の柳田格之進は、娘のお絹と貧乏長屋で暮らしていた
囲碁を縁に柳田と知り合った商家の萬屋源兵衛は、柳田の実直な性格に触れ、自身の生き方にも変化があらわれる
そんななか、萬屋で金五十両が紛失し、萬屋の番頭は柳田を疑い・・・

古典落語「柳田格之進」が題材になっている
映画の前半は心地よくストーリーが進むが
五十両紛失あたりから雰囲気は一転する
タイトルがそうなのだから仕方がないが、結末は予想通りというところ
ただ、個人的には細かいところが気になった
みなさんは、いかが?


ところで、あの政党の「公認斬り」は偽装でしょ?

2024年10月25日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(知る人ぞ知る)

「がんばれ!!タブチくん!!」(1979年)


西田敏行氏が亡くなった
同氏の数多の代表作の中で、個人的に一番好きなこの作品
西武ライオンズの看板選手のタブチくん
彼と彼を取り巻く野球選手たちを面白おかしく描くギャグアニメ映画の傑作

当時の選手や監督が実名で登場し、それらを今から振り返れば日本を代表する豪華なアニメ声優陣が担当している
その中で、主役のタブチくんは、声優ではない西田敏行氏が担当しているのだが、これが秀逸なのだ!
ナンセンス、シュール、くだらない、ばかばかしい
それが面白い!
主題歌をスターダストレビューでデビューする前の根本要が歌っていたり、第2作の主題歌「がんばれば愛」を大瀧詠一が作っていることなども興味深い
ばかばかしい映画を豪華なメンバーで作っていたんだなぁと驚かされる
野球好き(ただし年配の人限定か?)にはおすすめだ!

故人のご冥福をお祈りします

2024年10月18日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(モンロー・ウォークを知ってるかい?)

「ナイアガラ」(1953年)


先週、「ナイアガラとイエローナイフ7日間」(JTB)という旅行に行ってきた

というわけで、今回はこの映画

ナイアガラの滝に近いロッジで夫のジョージと宿泊している妻のローズ
彼女は、浮気相手のパトリックと共謀し、夫殺害を企んでいた
偶然、同じロッジに居合わせた新婚のカトラー夫妻は、理不尽にも事件に巻き込まれて・・・

ストーリーは凡庸で、ヒッチコックのようなひねりを期待すると失望するかもしれない
ナイアガラの滝という舞台設定と、ローズ役のマリリンモンローの存在感だけで押し切った感がある作品だ
「モンロー・ウォーク」という彼女独特の歩き方が初めて披露されたシーンを見逃すな!
ところで、ナイアガラの滝の実物は圧巻だった
一見の価値ありである

2024年9月27日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(不要不急の外出は控えて)

「ビバリーヒルズ・コップ:アクセル・フォーリー」(Netflix配信中)


台風7号のため、本日は臨時休業

というわけで、のんびり自宅でネット配信映画の鑑賞である

旧友のビリーからの電話で娘のジェーンの危険を知らされたアクセル
彼女はビバリーヒルズの弁護士で、麻薬捜査官殺害事件の被疑者の弁護を引き受けていた
事件の鍵を握るビリーはその後行方不明となり、アクセルは娘と共に事件の真相解明とビリー救出のために動き出す・・・

1984年に公開された第1作はエディ・マーフィの出世作で、本作はシリーズ第4作で30年ぶりの最新作である
第3作は駄作だったが、本作は十分楽しめるものに仕上がっていた
これまでの作品のオマージュのような内容になっていて、このシリーズが好きな人間(自分もそのひとり)にはたまらないだろう
それゆえ、第1作からすべて映画館で観てきた者として、本作がネット配信なのは残念至極である
映画館のスクリーンで観たかったなぁ
まあ、ネット配信だからこそ、台風の日でも観ることができたんだけどね

2024年8月16日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(暑い時は・・・)

「野生の証明」(1978年)


前回危惧した「昭和残侠伝シリーズ」の制覇は回避した
というわけで、高倉健が殺人マシンとして超人的な活躍をする大ヒット作(当時)の方をご紹介

ある村で発生した大量殺人事件
ただ一人生き残った少女の頼子は、元自衛隊特殊部隊の味沢に引き取られる
平穏に暮らしていた二人だが、ある保険金事件をきっかけに生活は一変
味沢の戦いが始まる・・・

高倉健の映画というよりも、薬師丸ひろ子のデビュー作ということで有名かもしれない
荒唐無稽なストーリーを一気に見せるあたりは、当時だから成立したと言えよう
豪華な俳優陣と圧倒的なスケール感
そしてすべてのモヤモヤを吹き飛ばす主題歌「戦士の休息」
これぞ映画!と(当時だったら)思える作品である
暑くて何も考えたくないときに見るべきであろう
ひょっとしたら、次に「ランボー」も見たくなるかもしれないよ

2024年8月2日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(温故知新)

「宮本武蔵 巌流島の決斗」(1965年)


大谷翔平がオールスターゲームでホームランを打ったそうな

というわけで、元祖二刀流、宮本武蔵の古い映画のご紹介

武蔵は、細川藩の剣術指南役となった佐々木小次郎から果たし状を受け取った
決闘の場所は豊前小倉
武蔵は宿敵が待つ船島(通称、巌流島)へ向かう・・・

吉川英治の原作を5部に分けて1961年の第1作から毎年公開されたシリーズの最終作である
武蔵を演じるのは中村錦之助(のちの萬屋錦之介)
そして佐々木小次郎は若き日の高倉健が演じている
時代劇映画全盛のころの作品で、見ごたえ十分である
ただ、ちょっと古臭いのが玉にキズだが
宮本武蔵と言えば「バガボンド」世代の人も見てみてはいかが?
(「バガボンド」は読んだことないけど)
ところで、若き日の高倉健に興味がわいて、同氏の出世作である
「昭和残侠伝」(1965年)も見てみたのだが
いろいろな俳優が出演していて、こちらも興味深かった
この夏、「昭和残侠伝シリーズ」(全9作)を制覇してしまいそうで、怖い

2024年7月19日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(デヴィッドリンチ、ごめん)

「デューン 砂の惑星PART2」(公開中)

   
先週の予告通り、後編の本作を映画館で観てきた

アラキスの原住民フレメンと接触したポールは、伝説の救世主と信じられ、ハルコンネン家と皇帝への復讐の攻撃を開始する・・・

予想通り、映画館で観た方が迫力満点の映像を満喫できる
ただ、やはり3時間の上映時間は長い
前編の第1作と合わせると6時間35分なのだが、先週も紹介した1984年公開のデヴィッドリンチ監督版「デューン」は前後編分けずにたったの2時間17分の作品だったのだから、ある意味「すごい!」と言えよう(さっぱり面白くなかったのだが・・・)
ストーリーは映画よりもテレビドラマ向きと言えるが、映像はやはり映画館の大スクリーンに向いていると断言できる
映画館で観ないともったいない作品である
(デヴィッドリンチ版の方じゃないよ)
だから、映画館で観ることをおすすめ!
(興味があったら、デヴィッドリンチ版も観てみてね)

2024年4月5日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(砂虫は怖いよ)

「ⅮUNE/デューン 砂の惑星」(2021年)


今日から明日にかけて広い範囲で黄砂の飛来があるらしい

というわけで、砂と言えばこの作品

惑星カラダンの領主のアトレイデス公爵は、皇帝の命令で砂漠の惑星アラキスの管理を引き受ける
しかしこの命令は皇帝らによって仕組まれた罠だった
公爵の息子ポールは、母ジェシカとともに危機を脱してアラキスの原住民フレメンと接触する・・・

1965年に発表された原作は、スターウォーズにも影響を与えたというSF小説で、過去に何度も映像化されており、本作はその最新作である
実は、デヴィッドリンチ監督の1984年版を、当時映画館で観たことがあるが
「ストーリーが頭に入らなくて、さっぱり面白くない」
と思ったものだ
しかし、本作は2部構成の前編で、比較的丁寧に物語が進むので、ストーリーも理解しやすい
そして、映像が迫力満点である
本作を観た後にデヴィッドリンチ版を40年ぶりに見直してみたら、映像の古臭さに驚いたが、本作では説明がないところを描いていて、両方を観るとよりストーリーを理解できる
現在、後編の「デューン砂の惑星PART2」が公開中なので、ぜひ映画館で観ようと思っている
この2作目、結構評判が良いんだよね
ところで、今日プロ野球が開幕するが、スワローズの前評判が良くないんだよね

頑張れ!スワローズ!

2024年3月29日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita