金曜シネマ倶楽部(ジョディフォスターもブロンド美人)

「ブレイン・ゲーム」(2015年)


アンソニーホプキンス主演の映画「ファーザー」がゴールデングローブ賞4部門にノミネートされているらしい

というわけで、彼が特殊能力を有する男を演じるサスペンス映画

連続殺人事件を捜査するFBI捜査官のジョーとキャサリンは、予知という特殊な能力を持つジョンに捜査協力を依頼する
当初はジョンの特殊能力に懐疑的なキャサリンだったが、彼の能力によって捜査が進展するにつれ、その考えをあらためる
そして、ある容疑者が浮かび上がる・・・

「予知能力を持つとどうなる?」というのが本作のテーマとなっているが
それを表現する映像が少し面倒くさいと感じるかもしれない(個人的感想)
アンソニーホプキンスは、この手の役をやらせたら右に出る者はいない
久しぶりに「羊たちの沈黙」を観たくなった
キャサリン役のアビーコーニッシュも良い
(ブロンド美人には弱いのだ)
映像はホラー映画なみだが、ラストシーンは少し切なくなるかもしれない
Amazonプライムビデオは本日で配信終了らしいので、観るなら急ぐべし!

ところで、冒頭述べた「ファーザー」でのアンソニーホプキンスは、予知能力ならぬ認知症の役を演じているらしい
日本公開は5月14日とのこと
その頃にはコロナ禍も少しは収まっているだろうか
誰か予知できない?

2021年3月5日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(スポーツ選手の受難)

「見知らぬ乗客」(1951年)


大坂なおみ選手が全豪OPの決勝に進出したという

というわけで、テニス選手がとんでもない事件に巻き込まれるこの作品

テニス選手のガイは、列車の中でブルーノという男から声をかけられる
ブルーノは、ガイがテニス選手であること、妻と離婚したがっていること、上院議員の娘と交際していることを知っていて
「私が君の妻を殺すから、君は私の父を殺してくれ。お互いに殺人の動機がないから捕まることはない。」
と交換殺人をもちかける
ガイはブルーノの話には取り合わなかったが、ブルーノは本当にガイの妻を殺してしまう
そして、「次は君が私の父を殺す番だ」とガイに迫る・・・

ヒッチコック監督が描くサスペンス映画
ガイにつきまとうブルーノが怖いのなんのって
さすがヒッチコック!である
ただヒッチコックお得意の「主人公巻き込まれ型」の作品の中では
ガイはまだマシな方かな
彼の映画では、もっと酷い目にあっているひとがたくさんいるからねぇ

えっ?元スピードスケート・自転車競技選手で、最近、酷い目にあっているひとがいるって?

2021年2月19日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(細かいことは抜きにして観る1本)

「エアフォース・ワン」(1997年)


連邦議会議事堂の襲撃を扇動したとして現職の大統領が弾劾訴追されたという

というわけで、こちらは大統領が体を張ってテロを防ぐというアクション映画

米国大統領のマーシャルは、ロシアから帰国するため大統領専用機エアフォース・ワンに搭乗した
ところが、そこにはテロリストグループも乗り込んでいた
人質奪還のため孤軍奮闘する大統領
その結末は・・・

超人的な活躍を見せる大統領役にハリソンフォード
まさに大向こうから
「いよっ!大統領」
と声がかかりそうな大立ち回りである

以下、ネタバレあり
大統領を救出した軍用機からの通信内容がこの映画のオチであり、
このセリフのためにこの映画を作ったのではないかと思わせるラストシーンになっている

コロナ禍のモヤモヤを吹き飛ばしてくれる(かもしれない)娯楽作品と言えよう

しかし、大統領自身がテロを扇動する時代が来るとはねぇ・・・

2021年1月15日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、のんびり観たい1本)

「恋愛小説家」(1997年)


新年明けましておめでとう!と言いたいところだが、感染拡大が止まらない

というわけで、少しだけ心がホッとするかもしれないこの映画

小説家のメルヴィンは、病的な潔癖症で、道路の継ぎ目を踏まないように歩き、石鹸は一度使ったら捨ててしまう
行きつけのレストランでも、いつも同じ席に座り、持参したプラスチックのナイフとフォークしか使わず、注文もウェイトレスのキャロルにしか頼まない
ある日、隣の部屋に住む同性愛者のサイモンの飼い犬を無理矢理預かることになってから、彼の生活リズムが少しずつ変化していき・・・

強烈な個性のメルヴィン役に、ジャックニコルソン
そしてキャロル役に、ヘレンハント
二人の良いところがピタリとはまったコミカルな大人の恋愛映画である

おすすめ!

ところで、劇中でジャックニコルソンが弾き語り、エンドロールではアートガーファンクルが歌う
「ALWAYS LOOK ON THE BRIGHT SIDE OF LIFE」
という曲が、コロナ禍の今にこれまたピタリとはまる
今年の目標は「常に人生の明るい面を見ろ」にしようかな

2021年1月8日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(願いは「終息」)

「ワンダーウーマン1984」(公開中)


今年はコロナ禍で、このブログも3月以降はほとんど過去の映画の紹介だった

というわけで、今年最後は公開中のこの作品をご紹介

愛する人を失い、長い年月、孤独な生活を送るダイアナ
彼女の願いが叶うとき、それは、彼女の新たな戦いが始まるときだった・・・

シリーズ2作目の今回は1984年が舞台である
第一次世界大戦が舞台だった前作はそこそこ骨太の内容だったが
本作はファンタジー色が強い
現代版「クリスマス・キャロル」といった感じか
(奇しくも今日はクリスマス)
この手の映画にありがちな冗長なバトルシーンには辟易するかもしれない
ある登場人物が、若き日の現アメリカ大統領にしか見えないかもしれない
ケチをつけようと思えばいろいろあるが
まあ過大な期待をせずにストレス発散気分で観るべき映画である
(本作の関係者の方々、ごめん)

さて、2020年のブログはこれでおしまい
2021年が皆様にとって良い年になりますように!

2020年12月25日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(不要不急の1本か)

「新解釈・三國志」(公開中)


日本の戦国時代を描くNHK大河ドラマ「麒麟がくる」は、光秀と義昭の対立が決定的となり、展開が早くなってきた

というわけで、こちらは中国の三国時代を新解釈で描く異色作


漢王朝の末裔の劉備は、勢力を拡大する曹操に対抗するため、諸葛孔明を軍師に迎える
劉備は、打倒曹操で利害が一致した呉の孫権と同盟を結び、かの有名な赤壁の戦いを迎える

あらすじを紹介すると三國志だが、実体は歴史映画ではなく完全なコメディ映画である
究極の悪ふざけ映画と言えるかもしれない
かつてのテレビドラマ「勇者ヨシヒコ」の映画化といった感じか?
そのため「三國志の映画を観よう」と思っている人は間違いなく後悔するので要注意!
好き嫌いがはっきりと分かれる作品なので、覚悟して観ること

ところで、「麒麟がくる」も新解釈っていうことないかなぁ?
山崎の戦いで敗走した光秀は、岡村隆史演じる徳川の忍びに助けられ、関ヶ原の戦いの後に天海として現れて一言つぶやく
「麒麟は家康だったか」と

2020年12月18日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(近未来映画の傑作!)

「トータル・リコール」(1990年)


コリンファレル主演のリメイク版が公開された2012年に一度紹介したことがあるこの作品
現在、30周年記念4Kデジタルリマスター版が公開中ということで、もう一度ご紹介

肉体労働者のクエイドは、意味不明の火星の夢を見る
クエイドは火星へ行くことを妻に提案するが、断られる
ある日、夢を売る「リコール社」の宣伝を見たクエイドは、
「火星でのスパイ活動」という夢を購入するが・・・

どこまでが夢なのか、どこからが夢なのか
近未来SF映画としては、一級の娯楽作品といえる
主演のシュワルツェネッガーはこの近未来SF映画に数多く出演しているが、
トップクラスの出来だ
妻役のシャロンストーンが怪しくて良い
(彼女は、どの作品でも怪しいのだけれど)
本作監督のポールバーホーベンもかなりクセのある映画を撮る人だが
この作品は、文句なしに面白い

おすすめ!

しかし、30年前の作品まで「デジタルリマスター版」とはいえ公開しなければならない状況とは、コロナ禍恐るべしである
(と言いつつ、このブログも8年前の焼き増しなんだけど・・・)

2020年12月4日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、ホテルニューオータニに潜入したくなる1本)

「007は二度死ぬ」(1967年)


先日、ショーンコネリー氏が亡くなった

というわけでこの作品、彼の出世作007シリーズの第5作で日本を舞台にした異色作

アメリカの有人ロケットが謎の飛行物体に捉えられるという事件が発生
米ソの対立が激化する中、ジェームズボンドは謎の飛行物体の発射地点と思われる日本へ潜入し諜報活動を始める・・・

日本人が見ると「そんなバカな」とツッコミたくなる部分が満載で、それだけで十分楽しめる
シリーズで初めてブロフェルドが顔出ししたり、ボンドが結婚したり、トヨタ2000GTのオープンカーが登場するなど、見どころも満載である
シリーズの中での評価はあまり高くないが、個人的には嫌いではない作品である
今週末、久しぶりに観直してみようと思う

ショーンコネリー氏のご冥福をお祈りします

2020年11月13日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、ドライブしたくなる1本)

「運び屋」(2018年)


街中でUber Eats を頻繁に見かけるようになった

というわけで、こちらはクリントイーストウッドが運びます!

家族とも疎遠な老人アール・ストーンは、自宅を差押えられ、残ったのはおんぼろのトラック1台だけ
ある日、彼に交通違反歴が無いことに目を付けたある組織から
「車を走らせるだけで金をやる」という仕事を引き受ける
しかしそれはコカインの運び屋という危険な仕事だった・・・

クリントイーストウッドはアウトローがよく似合うが
老境に入ってもまだその役どころを演じることができるということが素晴らしい
しかも何の不自然さもなく、嫌みもなく、観客の共感を得られるとは!
希有な役者である
御年90とのことだが、あとどれくらい彼の映画を観ることができるだろうか
いつまでも元気に活躍して欲しいものである

ところで、逆に
「もういい加減、後進に道を譲れば?」
と思ってしまうことが多いんだよね、政治のニュースを見てるとね

2020年10月2日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、飲みに行きたくなる1本)

「居酒屋ゆうれい」(1994年)


東京都は、23区内の飲食店の営業時間短縮要請を解除するらしい

というわけで、こちらは横浜の居酒屋が舞台のコメディ映画

居酒屋「かずさ屋」の主人の荘太郎は、恋女房のしず子を病気で亡くす
ある日、後添いをもらわないかという話がとんとん拍子に進み、里子と再婚する
しかし、「新しい女と一緒になることはない」という約束を破ったと言って前妻のしず子がゆうれいとなって荘太郎と里子の前に現れる
そして荘太郎と前妻、後妻の不可思議な三角関係が始まる・・・

バクチ好きの常連客、謎の新客、そして訳ありの後妻など怪しげな登場人物の顛末が多分に御都合主義な感は否めないが、そこそこ楽しめる
萩原健一はかなりクセのある役者だが、まるで落語のようなストーリーの本作には見事にマッチしていると言えよう
早く新型コロナウイルスが終息してまたこういう居酒屋で飲みたいものだと痛感すること必至の作品である

ところで、本作が映画デビュー作である西島秀俊が、元刑事の使用人という役を演じる「メゾン・ド・ポリス」というテレビドラマを先日huluで観たのだが、なかなか面白かったので、こちらをおすすめ!

2020年9月11日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita