金曜シネマ倶楽部(シリーズ最終作か?)

「ダウントン・アビー/新たなる時代へ」(2022年)


昨年11月の自宅療養中に一気見した海外ドラマ「ダウントン・アビー」(6シリーズ全52話)
本作は、その映画版の2作目である

先代伯爵夫人のヴァイオレットが南仏の別荘を遺産として受け継ぐことになった
遺産を残したモンミライユ侯爵とヴァイオレットとの関係に疑心暗鬼となるロバート
一方、屋敷の修理費のために映画のロケ地として貸し出したダウントンアビーでは、使用人も含めてひと騒動
そして、シリーズの主要登場人物の一人が静かに息を引きとる・・・

テレビドラマ、そして映画第1作を見ているファンにとって
この映画はもはや自分の親戚の話のような錯覚を覚えるのではないか
それほどそれぞれの登場人物に思い入れがあり
それゆえ、ラストは身内を亡くしたように悲しい
ただし、それが副題の「新たなる時代へ」ということなのだろう
シリーズのファンは必見である

ところで、本日公開のインディージョーンズ最新作は
シリーズのファン必見と言える作品になっているのだろうか
先週に引き続き、嫌な予感がする
一応、映画館に観に行くつもりではいるけれど・・・

2023年6月30日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(今晩、金曜ロードショーで放映)

「インディー・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989年)


シリーズ最新作!!が来週公開になるらしい

というわけで、シリーズ第3作目のこの作品

キリストの聖杯の捜索を依頼されたインディ
同じく聖杯を探していたナチスは、聖杯探しの鍵を握るインディの父を誘拐する
果たしてインディは父を助け出し、聖杯を見つけることができるのか・・・

スティーブンスピルバーグが「007シリーズのような映画を撮りたい」とジョージルーカスに言って実現したのが第1作の「レイダース/失われたアーク(聖櫃)」
本作は、その初代007/ジェームズボンドのショーンコネリーがインディの父役で出演するということや、若きインディをリヴァーフェニックスが演じるなど、当時の超話題作であった
内容もシリーズの集大成にふさわしく、インディの生い立ちが描かれ、迫力あるアクションが連続する大冒険活劇で、見応え十分の傑作と言える

未見の人には、ぜひおすすめだ!

ところが、終わったと思ったシリーズは19年後に第4作が公開される
そして来週、最新作が公開になるという
I have a bad feeling about this (嫌な予感がする)
ごめん、ルーカス、スピルバーグ

(写真は、4年前に「最後の聖戦」に参加したときのもの)

2023年6月23日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(客の入りは良くないが・・・)

「仕掛人・藤枝梅安 弐」(公開中)


先月のブログでは「観に行くかどうか迷っている」と書いたが
やっぱり気になったので観に行ってきた
というわけで、トヨエツ梅安の2作目である

旅の途中で見かけた侍に目の色が変わる彦次郎
その侍はかつて彦次郎の妻を暴行した男だという
敵討ちに逸る彦次郎
しかし、梅安にはその侍が非道な仕打ちをする人間には見えなかった
そして、侍の後をつける二人は、意外な場所へとたどり着く・・・

第一作のときは「梅安を演じる豊川悦司が、歳を取り過ぎている」と感じたが
今回は(慣れたのかもしれないが)あまり気にならなかった
それくらい作品として良く出来ているということかもしれない
菅野美穂が演じるおもんが良い
彼女のおかげで突飛な感じになりそうな佐藤浩市の芝居も引き立ったのではないだろうか
まあそれは、観てのお楽しみということで
さらなる続編が観たくなったよ
小杉十五郎編をね

おすすめ!

ところでエンドロールのあとにちょっとした仕掛けがあるので
最後まで席を立たないようにご注意を

2023年4月14日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(ライダーキックのシーンは格好良い!)

「シン・仮面ライダー」(公開中)


仮面ライダーを映画館で観るなんて、「東映まんがまつり」以来かな

というわけで、およそ半世紀ぶりの仮面ライダー映画の鑑賞である

仮面ライダー本郷猛は改造人間である
彼を改造したショッカーは、世界征服を企む悪の秘密結社である
と思ったら・・・

まずショッカーが世界征服を企んでいないところでビックリ!
そして戦いたくない本郷猛にもビックリ!
その他にもビックリするところてんこ盛りである
本作は、シン・ゴジラ、シン・ウルトラマンに比べて、マニアック度が増している気がする
そして、それは興行的に暗い影を落としているかもしれない
万人受けを狙っていないのだろうが
もうちょっとエンターテイメント性があっても良いのではなかろうか
それは先週紹介した「仕掛人・藤枝梅安」にも言える
ひょっとしたら、ネット配信全盛のこの時代に映画館で映画を観る人間は十分マニアックなのだからそういう人向けにはこれで良いのだということなのかもしれない

でも庵野監督、もうちょっと気楽に楽しみたいんですけど
「東映まんがまつり」みたいにとまでは言わないから

2023年3月24日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(時代劇としては見応えあるが)

「仕掛人・藤枝梅安」(公開中)


池波正太郎生誕100年とのこと

というわけで、久しぶりの梅安の映画化である

品川台町に住む鍼医藤枝梅安は、金尽くで人を殺す仕掛人という裏の顔をもっていた
梅安は、裏の家業の元締めである羽沢の嘉兵衛から料理屋万七の内儀おみのの仕掛けを依頼される
実は、三年前に万七の前の女房おしずを仕掛けたのも梅安であった・・・

久しぶりの梅安の映像化、しかも映画化である
結論から言うと、映画自体はよく出来ているが、個人的にはキャストに疑問符だ
梅安を演じる豊川悦司が、歳を取り過ぎているのである
原作では、梅安は30代、その相棒の彦次郎が40代なのだが
豊川悦司は御年60歳、彦次郎演じる片岡愛之助は51歳である
年齢の関係が逆なのだ
その点、1990年代のテレビ版の梅安役渡辺謙(当時31歳)、彦次郎役橋爪功(当時49歳)は原作の二人の年齢的な関係性は壊してはいなかった
これがオリジナル作品だと言うのなら良いが
あえて「池波正太郎生誕100年記念」と銘打つ以上
原作の設定を大事にして欲しかった
そういう意味で本作のキャストには疑問符なのだ
トヨエツ、ごめん

ここで、勝手にキャスティングコーナー
例えば梅安が鈴木亮平、彦次郎が橋本じゅんとかどうですか?

さて、4月7日には第二作が公開されるらしいが
観に行くかどうか迷っている
ごめん、トヨエツ

2023年3月17日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(今、万感の思いを込めて汽笛が鳴る)

「劇場版 銀河鉄道999」(1979年)

松本零士氏が亡くなった

というわけで、追悼の意を込めて

貧民街で暮らす少年星野鉄郎は、機械の身体を無料でもらえるという星へ行くことを夢見ていた
そんなある日、その星へ向かう超特急列車銀河鉄道999のパスをくれるという美女メーテルに出会い、999号に乗車し宇宙へ飛び立つ・・・

当時観た時の第一印象は、「アニメ版に比べて、鉄郎がりりしい顔に変わっている!」だった
ストーリーは、子供向け映画とは思えないハードなものになっており
特に、謎の存在だったメーテルの正体は、子供心にもショックだったことを覚えている
「メーテルが、そんなひどいことをしていたなんて・・・」
ゴダイゴの歌う主題歌「銀河鉄道999」は大ヒットしたが
個人的には、挿入歌の「Taking off」の方がお気に入りだ
そして、城達也氏のナレーションがグッとくるんだよねぇ

おすすめ!

そして、ご冥福をお祈りします

2023年2月24日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(ケヴィン・スペイシーは良い役者だったが・・・)

「ユージュアル・サスペクツ」(1995年)


全国で相次ぐ一連の広域強盗事件の指示役はフィリピンにいるらしい

というわけで、こちらはクライムサスペンスの傑作と言われている1本

炎上した船舶から多数の死体がみつかった
クイヤン捜査官は、二人の生存者のうちのひとりであるキントを尋問する
そして、キントから奇妙な話を聞かされる・・・

事実のシーンと回想のシーンがゴチャゴチャしていてストーリーを追うのが大変かもしれないが、それもこの映画の仕掛けのひとつなので辛抱して観るべし
そして、衝撃の結末を存分に楽しむべし
これ以上はネタバレになるので言わないでおこう
おすすめ!

ところで、映画の中ではなく現実の社会で、「闇バイト」などに加担して簡単に犯罪に手を染めてしまう人の何と多いことか
嘆かわしいことこの上なし

2023年2月3日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(「エレメンタリー」も悪くない)

「エノーラ・ホームズの事件簿」(2020年)


あのシャーロックホームズに妹がいた?

というわけで、原作者コナンドイルもびっくりのこの作品

エノーラの母が失踪した
彼女の兄のマイクロフトとシャーロックはエノーラを寄宿学校に入れようとするが、彼女は母を探しにロンドンへ向かう
しかし、列車内で若き公爵と出会い、トラブルに巻き込まる・・・

随所でエノーラが観客に語りかけたり目配せするところが面白く、キュートだ
(キュートって死語?)
ミステリーだが緻密な推理劇は期待しない方が良い
むしろ、冒険活劇として楽しむ方が良いだろう
新型コロナウイルス感染症流行の影響で劇場公開できずにNetflixで配信されたらしいが
ぜひ大きなスクリーンで観たかった
難しいことを考えずに映画を楽しみたいときにおすすめである

それにしても、シャーロックホームズはオリジナルの映像化以外に派生作品やパロディ、パスティーシュなど相当数が作られている
そして総じてハズレが少ないように感じる
久しぶりに「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」(1985年)が観たくなった
週末観ようかな

2023年1月20日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(個人的には・・・な1本)

「ナイブズ・アウト グラス・オニオン」(Netflix配信中)


そろそろアカデミー賞のノミネート作品が発表される時期だ

というわけで、おそらく何らかの賞にノミネートされるであろうこの作品

大富豪のマイルズは、ギリシアにある自分の島に友人たちを招待する
彼が考えたミステリーゲームを開催するためだった
そこへ乗り込んだ探偵のブノワ・ブラン
そして、ゲームではなく本当の殺人事件が発生する・・・

シリーズ第2作目で、主演も前作同様ダニエルクレイグである
まず、前作とは趣が異なることに観客は戸惑うだろう
そして、結末への展開にさらに戸惑うかもしれない
個人的には、アカデミー賞よりもラジー賞向きな気がする
ダニエル、ごめん

ところで、ダニエルが引退した007役だが、次は誰がやるのだろうか?
個人的には、アカデミー賞の行方よりそっちの方が気になる

2023年1月13日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、古典にふれてみる?)

「クリスマス・キャロル」(1938年)


明後日はクリスマス

というわけで、クリスマス映画の古典的作品のご紹介

守銭奴で嫌われ者の老人スクルージ
クリスマスイブの夜に、共同経営者で既に他界していたマーリーの霊が彼の前に現れて
「今から3人の精霊が来るから、考えを改めろ」
と告げる
そして・・・

ディケンズの小説を忠実に再現したと言われているこの映画
70分弱なのであっという間に物語は終わる
そのせいか、スクルージの豹変ぶりに感動よりも恐怖を感じるかもしれない
ひょっとしたらこれはホラー映画なの?
百聞は一見に如かず
皆様はどう感じる?


ところで、キャロルとは讃美歌のことで、クリスマス・キャロルとクリスマス・ソングの違いは宗教的かそうではないかということらしい
日本のクリスマス・ソングと言えば、山下達郎の「クリスマス・イブ」が有名だが
1983年発売の曲だから、もはやこちらも古典的作品といえよう
久しぶりに聴いてみようかな


今年のブログはこれでおしまい
皆様良いお年を!

2022年12月23日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita