「天国と地獄」(1963年)
日経新聞の今月の連載読み物「私の履歴書」は山崎努氏を取り上げている
同欄で同氏が本作についての思い出を語るエピソードに興味を引かれ、実際に観てみた
製靴会社の常務である権藤に「あなたのこどもをさらった」という電話がかかる
しかし、実際に誘拐されたのは住み込み運転手の子だった
こどもを間違えたことに気づいた誘拐犯は、それでも権藤に身代金を要求し・・・
黒澤明監督の現代劇を観たのは初めてである
前半は権藤の苦悩と葛藤を丁寧に描き、後半は警察の緻密な捜査活動をリアルに描いていて、見応えがある
身代金受け渡しのシーンは、公開後に模倣犯が出るくらい巧妙で秀逸だ
山崎努氏はラストシーンの自分の演技に満足していないというようなことを「私の履歴書」で書いていたが、当時の黒澤監督はとても気に入っていたという逸話も残されている
興味のある方は、ぜひご覧あれ
ところで、参院選の圧勝という「天国」を味わった現政権だが
様々な問題が吹き出して支持率急落の今は、差し詰め「地獄」といったところか?
いやいや、そんなに深刻な事態とは考えていないだろうね
国民はなめられているからね