金曜シネマ倶楽部(「ウエスト・サイド物語」のサントラを聴きたくなる1本)

「バイス」(公開中)


自分が推した候補者が知事選に落選して、日本の副首相は権威の失墜が懸念されているらしい

というわけでこの映画、米国の副大統領の半生を描く社会派エンターテインメント

酒癖が悪い青年チェイニーは、妻にはっぱをかけられ、政治家への道を歩み出す
魑魅魍魎が跋扈する政界を生き抜き、ついにチェイニーはジョージWブッシュの副大統領の座に就く
そして2001年9月11日、アメリカを震撼させた同時多発テロ事件が発生する
絶大な権限を行使するチェイニー
果たしてアメリカはどこへ行くのか・・・

内容はシビアなのだが映画の作りは遊び心にあふれていて、個人的にはモンティパイソンな印象を受けた
悪徳政治家と評されることが多いチェイニー氏だが、彼を一方的に非難する作りになっているわけではなく、クリスチャンベイルが複雑な役どころを見事に演じている

まだ記憶に新しいイラン戦争の内幕が赤裸々に語られるが、チェイニー本人が存命なのにもかかわらずこういう映画を作ってしまうところが驚きである


前回紹介した「女王陛下のお気に入り」よりはとっつき易いが、やはり好みが分かれる作品かもしれない
その点はご注意を!

2019年4月19日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita