金曜シネマ倶楽部(ライダーキックのシーンは格好良い!)

「シン・仮面ライダー」(公開中)


仮面ライダーを映画館で観るなんて、「東映まんがまつり」以来かな

というわけで、およそ半世紀ぶりの仮面ライダー映画の鑑賞である

仮面ライダー本郷猛は改造人間である
彼を改造したショッカーは、世界征服を企む悪の秘密結社である
と思ったら・・・

まずショッカーが世界征服を企んでいないところでビックリ!
そして戦いたくない本郷猛にもビックリ!
その他にもビックリするところてんこ盛りである
本作は、シン・ゴジラ、シン・ウルトラマンに比べて、マニアック度が増している気がする
そして、それは興行的に暗い影を落としているかもしれない
万人受けを狙っていないのだろうが
もうちょっとエンターテイメント性があっても良いのではなかろうか
それは先週紹介した「仕掛人・藤枝梅安」にも言える
ひょっとしたら、ネット配信全盛のこの時代に映画館で映画を観る人間は十分マニアックなのだからそういう人向けにはこれで良いのだということなのかもしれない

でも庵野監督、もうちょっと気楽に楽しみたいんですけど
「東映まんがまつり」みたいにとまでは言わないから

2023年3月24日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(時代劇としては見応えあるが)

「仕掛人・藤枝梅安」(公開中)


池波正太郎生誕100年とのこと

というわけで、久しぶりの梅安の映画化である

品川台町に住む鍼医藤枝梅安は、金尽くで人を殺す仕掛人という裏の顔をもっていた
梅安は、裏の家業の元締めである羽沢の嘉兵衛から料理屋万七の内儀おみのの仕掛けを依頼される
実は、三年前に万七の前の女房おしずを仕掛けたのも梅安であった・・・

久しぶりの梅安の映像化、しかも映画化である
結論から言うと、映画自体はよく出来ているが、個人的にはキャストに疑問符だ
梅安を演じる豊川悦司が、歳を取り過ぎているのである
原作では、梅安は30代、その相棒の彦次郎が40代なのだが
豊川悦司は御年60歳、彦次郎演じる片岡愛之助は51歳である
年齢の関係が逆なのだ
その点、1990年代のテレビ版の梅安役渡辺謙(当時31歳)、彦次郎役橋爪功(当時49歳)は原作の二人の年齢的な関係性は壊してはいなかった
これがオリジナル作品だと言うのなら良いが
あえて「池波正太郎生誕100年記念」と銘打つ以上
原作の設定を大事にして欲しかった
そういう意味で本作のキャストには疑問符なのだ
トヨエツ、ごめん

ここで、勝手にキャスティングコーナー
例えば梅安が鈴木亮平、彦次郎が橋本じゅんとかどうですか?

さて、4月7日には第二作が公開されるらしいが
観に行くかどうか迷っている
ごめん、トヨエツ

2023年3月17日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(今、万感の思いを込めて汽笛が鳴る)

「劇場版 銀河鉄道999」(1979年)

松本零士氏が亡くなった

というわけで、追悼の意を込めて

貧民街で暮らす少年星野鉄郎は、機械の身体を無料でもらえるという星へ行くことを夢見ていた
そんなある日、その星へ向かう超特急列車銀河鉄道999のパスをくれるという美女メーテルに出会い、999号に乗車し宇宙へ飛び立つ・・・

当時観た時の第一印象は、「アニメ版に比べて、鉄郎がりりしい顔に変わっている!」だった
ストーリーは、子供向け映画とは思えないハードなものになっており
特に、謎の存在だったメーテルの正体は、子供心にもショックだったことを覚えている
「メーテルが、そんなひどいことをしていたなんて・・・」
ゴダイゴの歌う主題歌「銀河鉄道999」は大ヒットしたが
個人的には、挿入歌の「Taking off」の方がお気に入りだ
そして、城達也氏のナレーションがグッとくるんだよねぇ

おすすめ!

そして、ご冥福をお祈りします

2023年2月24日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(ケヴィン・スペイシーは良い役者だったが・・・)

「ユージュアル・サスペクツ」(1995年)


全国で相次ぐ一連の広域強盗事件の指示役はフィリピンにいるらしい

というわけで、こちらはクライムサスペンスの傑作と言われている1本

炎上した船舶から多数の死体がみつかった
クイヤン捜査官は、二人の生存者のうちのひとりであるキントを尋問する
そして、キントから奇妙な話を聞かされる・・・

事実のシーンと回想のシーンがゴチャゴチャしていてストーリーを追うのが大変かもしれないが、それもこの映画の仕掛けのひとつなので辛抱して観るべし
そして、衝撃の結末を存分に楽しむべし
これ以上はネタバレになるので言わないでおこう
おすすめ!

ところで、映画の中ではなく現実の社会で、「闇バイト」などに加担して簡単に犯罪に手を染めてしまう人の何と多いことか
嘆かわしいことこの上なし

2023年2月3日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(「エレメンタリー」も悪くない)

「エノーラ・ホームズの事件簿」(2020年)


あのシャーロックホームズに妹がいた?

というわけで、原作者コナンドイルもびっくりのこの作品

エノーラの母が失踪した
彼女の兄のマイクロフトとシャーロックはエノーラを寄宿学校に入れようとするが、彼女は母を探しにロンドンへ向かう
しかし、列車内で若き公爵と出会い、トラブルに巻き込まる・・・

随所でエノーラが観客に語りかけたり目配せするところが面白く、キュートだ
(キュートって死語?)
ミステリーだが緻密な推理劇は期待しない方が良い
むしろ、冒険活劇として楽しむ方が良いだろう
新型コロナウイルス感染症流行の影響で劇場公開できずにNetflixで配信されたらしいが
ぜひ大きなスクリーンで観たかった
難しいことを考えずに映画を楽しみたいときにおすすめである

それにしても、シャーロックホームズはオリジナルの映像化以外に派生作品やパロディ、パスティーシュなど相当数が作られている
そして総じてハズレが少ないように感じる
久しぶりに「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」(1985年)が観たくなった
週末観ようかな

2023年1月20日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(個人的には・・・な1本)

「ナイブズ・アウト グラス・オニオン」(Netflix配信中)


そろそろアカデミー賞のノミネート作品が発表される時期だ

というわけで、おそらく何らかの賞にノミネートされるであろうこの作品

大富豪のマイルズは、ギリシアにある自分の島に友人たちを招待する
彼が考えたミステリーゲームを開催するためだった
そこへ乗り込んだ探偵のブノワ・ブラン
そして、ゲームではなく本当の殺人事件が発生する・・・

シリーズ第2作目で、主演も前作同様ダニエルクレイグである
まず、前作とは趣が異なることに観客は戸惑うだろう
そして、結末への展開にさらに戸惑うかもしれない
個人的には、アカデミー賞よりもラジー賞向きな気がする
ダニエル、ごめん

ところで、ダニエルが引退した007役だが、次は誰がやるのだろうか?
個人的には、アカデミー賞の行方よりそっちの方が気になる

2023年1月13日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(週末、古典にふれてみる?)

「クリスマス・キャロル」(1938年)


明後日はクリスマス

というわけで、クリスマス映画の古典的作品のご紹介

守銭奴で嫌われ者の老人スクルージ
クリスマスイブの夜に、共同経営者で既に他界していたマーリーの霊が彼の前に現れて
「今から3人の精霊が来るから、考えを改めろ」
と告げる
そして・・・

ディケンズの小説を忠実に再現したと言われているこの映画
70分弱なのであっという間に物語は終わる
そのせいか、スクルージの豹変ぶりに感動よりも恐怖を感じるかもしれない
ひょっとしたらこれはホラー映画なの?
百聞は一見に如かず
皆様はどう感じる?


ところで、キャロルとは讃美歌のことで、クリスマス・キャロルとクリスマス・ソングの違いは宗教的かそうではないかということらしい
日本のクリスマス・ソングと言えば、山下達郎の「クリスマス・イブ」が有名だが
1983年発売の曲だから、もはやこちらも古典的作品といえよう
久しぶりに聴いてみようかな


今年のブログはこれでおしまい
皆様良いお年を!

2022年12月23日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(最新作見逃した・・)

「ダウントン・アビー」(2019年)


自宅療養中にいっき見したテレビドラマ「ダウントン・アビー」(6シリーズ全52話)

というわけで、こちらはその劇場版

英国国王がクローリー家の邸宅ダウントン・アビーを訪問するという通知がくる
しかし国王滞在中は王室使用人が一切の世話をするという
ダウントン・アビーの使用人たちは結託し、王室使用人に対抗する措置を画策する・・・

2010年から2015年までイギリスで放送された「ダウントン・アビー」
ドラマの舞台は1912年から1925年のイギリスで、ヨークシャーにある邸宅「ダウントン・アビー」に暮らす伯爵家とそこで働く使用人たちの生活を描く作品
当時のイギリスの階級社会や風俗などが歴史上の出来事と合わさって描かれる非常に興味深いドラマである
テレビシリーズはスキャンダルや愛憎劇が中心の見応えのあるストーリーだったが、この劇場版は趣を変えて軽めのコメディといった感じになっている
そういう意味では物足りなさを感じるかもしれない
まぁお馴染みの登場人物のその後をまた楽しめるということで、ファンにとっては嬉しいのだが
さて、その登場人物で個人的なお気に入りは、バイオレット伯爵夫人(愚痴が最高!)と三女シビルの夫のトム・ブランソン、使用人ではモールズリー

皆様はいかが?

ところで、実は劇場版第二弾「ダウントン・アビー/新たなる時代へ」(2022年)が9月30日に公開されたのだが、見逃してしまった
映画館で観たかったなぁ

2022年11月11日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(醤油ラーメンが食べたくなる1本)

「七人の秘書 THE MOVIE」(公開中)


前回紹介の「沈黙のパレード」もそうだが、テレビシリーズの映画化が大流行

というわけで、こちらも2020年に放送されたテレビドラマ「七人の秘書」の劇場版

表では秘書として働いているが、裏では人知れず弱き者を救う陰のエージェントたち
そこへ、信州で悪事を働く大物を懲らしめて欲しいという依頼が・・・

「必殺仕事人」のような、「ザ・ハングマン」(古い!)のような、「チャーリーズエンジェル」のような、そして「俺たちは天使だ!」のようなテイストだが、作品としての完成度は低い、というか、生ぬるい
それでもテレビシリーズは良いだろうが、お金を取って見せる映画ではどうだろう?
あまり期待せずに気楽に観るなら、まあ良いか
という感じの作品である
(もちろん個人的感想)
興味があればどうぞ!
ところで、観終わった後、必ずラーメンが食べたくなるのでご注意あれ!

2022年10月21日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita

金曜シネマ倶楽部(手堅い1本)

「沈黙のパレード」(公開中)


バファローズのパリーグ連覇を祝う優勝パレードが実施されるらしい

というわけで、こちらは趣の違うパレード(?)を描く作品

行方不明になっていた女子学生の遺体が発見された
容疑者の蓮沼は、かつて草薙刑事が担当した少女殺害事件で無罪判決を受けた男だった
蓮沼が犯人だと確信する草薙
しかし蓮沼は処分保留で釈放され、女子学生の遺族や知人たちの前に姿を現す
そして、夏祭りのパレードの日、蓮沼が殺される・・・

東野圭吾原作のガリレオシリーズの映画第3弾である
本作の特色は、湯川の友人の草薙刑事を中心に描いている点だ
また、内海刑事役で柴咲コウが復活している
意外だったのは、飯尾和樹がシリアス演技もできるというところ
なかなか見応えある作品ではあるが、公式サイトの「シリーズ最高傑作の呼び声高い本作」というのはどうかな?
好みの問題だが、第1作の「容疑者Xの献身」は越えていないような気がする
みなさんはいかが?

ところで、
題名でスティーブンセガールの最新作だと勘違いしている人はどれくらいいるかな?
(そんな奴はいないよ!)

2022年10月7日 | カテゴリー : 映画 | 投稿者 : morita